事業を続けていると「もっと設備を整えたい」「新しい販路を開拓したい」「ホームページを作り直したい」など、投資が必要になる場面が必ず出てきます。しかし、中小企業や個人事業者にとっては資金繰りが大きな壁になることも多いですよね。
そんなときに活用できるのが「補助金制度」です。国や自治体が用意している補助金をうまく利用することで、自己負担を抑えながら前向きな投資を進めることができます。
ただし、補助金は「申請すれば必ずもらえる」ものではなく、審査を通過しなければ採択されません。そのため、流れを理解し、しっかり準備を整えておくことが非常に重要です。
この記事では、補助金を獲得する一般的な流れ、そして行政書士などの専門家に依頼する場合の流れをまとめてご紹介します。あわせて、申請に欠かせない「GビズID」と「jGrants(Jグランツ)」についても触れておきます。
補助金獲得の流れ
補助金の申請から交付、そして入金までの流れは、ざっくりと以下のようになります。
①公募情報の確認
②補助対象かどうかの確認
③事業計画書の作成
④GビズIDの取得とjGrantsへの準備
⑤申請書の提出
⑥審査・採択結果の発表
⑦交付決定通知
⑧事業実施
⑨実績報告
⑩補助金の入金
では一つひとつを見ていきましょう。
① 公募情報の確認
補助金は通年でもらえるわけではなく、公募期間が決まっています。たとえば「小規模事業者持続化補助金」なら年に数回公募があり、締切ごとに審査が行われます。
まずは、自分が取り組みたい事業に合った補助金があるかどうか、公募要領を確認するところから始まります。
② 補助対象かどうかの確認
補助金にはそれぞれ「対象経費」「対象者」が細かく定められています。
たとえば「広告宣伝費」といっても、対象になるのはチラシやホームページ制作費までで、看板や車両への広告は対象外というケースもあります。
ここを勘違いして申請すると、せっかく労力をかけても無効になってしまうので、注意が必要です。
③ 事業計画書の作成
補助金申請で最も重要なのが「事業計画書」です。
審査員は、この計画書を見て「この事業に補助金を出す価値があるかどうか」を判断します。
- 事業の目的は何か
- 市場のニーズや競合状況
- 自社の強みや課題
- 補助金を活用した投資の効果
- 補助事業終了後の展望
これらを具体的かつ分かりやすく書くことが大切です。
④ GビズIDの取得とjGrantsへの準備
ここで出てくるのが 「GビズID」 と 「jGrants(Jグランツ)」 です。
最近の補助金申請はほとんどオンライン化されており、紙ではなく「電子申請」が基本になっています。
- GビズID …補助金申請や電子申請に必要な「法人・個人事業主用の共通ID」
- jGrants …そのIDを使って補助金の申請を行うためのシステム
詳しい取得方法や操作手順は別記事で解説しますが、ポイントとしては「GビズIDの取得には数週間かかる」ことです。補助金の公募開始と同時に申請しても間に合わない場合があるので、前もって取得しておくことが重要です。
⑤ 申請書の提出
準備が整ったら、期限までに申請書を提出します。
jGrantsを通してオンライン申請することが多いため、紙の提出と比べてスピーディーになった一方で、システム操作に慣れていないと苦戦する場面もあります。
⑥ 審査・採択結果の発表
提出後は審査が行われ、数週間〜数か月後に採択結果が発表されます。採択されれば次のステップに進みますが、不採択の場合は補助金は受けられません。
⑦ 交付決定通知
採択されたら「交付決定通知」が届き、正式に補助事業を開始できるようになります。
⑧ 事業実施
補助金は「後払い」方式です。まずは自己資金や借入で事業を進め、補助対象経費を支出していきます。
⑨ 実績報告
事業が終わったら「どのように経費を使ったか」を証明する書類(領収書や請求書など)をまとめて実績報告を提出します。
⑩ 補助金の入金
実績報告が承認されれば、ようやく補助金が振り込まれます。ここまでで申請から半年〜1年以上かかるケースも珍しくありません。
行政書士に依頼する流れ
補助金は自分で申請することもできますが、書類の作成や要件確認が非常に大変です。自社で申請するのが難しい、作成する時間が取れないと判断した場合は、専門家に依頼するのがよいでしょう。
依頼の流れは次のとおりです。
①初回相談(補助金の種類や要件確認)
②見積・契約
③事業内容のヒアリング
④事業計画書の作成・修正
⑤GビズID・jGrantsのサポート
⑥申請代行
⑦採択後のフォロー(交付申請・実績報告など)
① 初回相談
まずは「どの補助金を利用できそうか」を確認します。
対象となるかどうかは補助金ごとに違うので、早めの相談が安心です。
② 見積・契約
サポート費用は対象補助金、事業規模やサポート内容に応じて変わりますが、「着手金+成功報酬」という形が基本になります。
③ 事業内容のヒアリング
申請の核となる事業計画を練り上げるために、依頼者の事業の強み・弱み、将来の展望などをヒアリングします。
④ 事業計画書の作成・修正
草案は依頼者に作成していただきます。行政書士が依頼者とやり取りしながら完成度を高めます。
⑤ GビズID・jGrantsのサポート
取得方法や操作方法が分からない場合でも、サポートしてもらえるので安心です。
⑥ 申請代行
jGrantsを通じて申請を代行し、期限内に提出します。
⑦ 採択後のフォロー
補助金は「採択されて終わり」ではなく、交付申請や実績報告が必要です。ここまでしっかりフォローしてくれる事務所を選ぶのがおすすめです。
まとめ
補助金を獲得するには、準備から入金まで長いプロセスがあります。
特に事業計画書の作成やGビズID・jGrantsの準備は時間がかかるため、余裕をもって動くことが重要です。
また、専門家に依頼することで書類作成の負担を軽減し、採択の可能性を高めることができます。
「補助金を活用して事業を一歩前に進めたい」と思ったら、まずは補助金の流れを押さえ、信頼できるパートナーに相談してみてください。
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